リユース、リサイクル、リペアーの時代

2019年6月29日

先月に韓国で私がお世話になった先生のお母様のチョゴリを見せていただいたんですが、現在90代で当時北朝鮮出身で、結婚の時に一生分ぐらいの韓服を作って嫁に行ったそうです。60年以上前のチョゴリがリバティプリントや韓国の布地だけでなくいろんな素材でのチョゴリでハイカラという言葉が合うのか、斬新というかモダンとうか。
半世紀前のものですが十分何か作れそうです。手縫いではなくミシン縫いで縫い目を見ていたら、縫い代多いし、ここは何?ここはものすごく細かいなとか突っ込みどころ満載です。昔のものは面白いですね。布自体は昔ながらの韓国の布の方がやっぱり魅力的です。

チョゴリ

着物も整理する方も多くて頂いたんですが、着物のシルクの種類が多いですね。それに和裁は手縫いで縫い目が細かくて上手い。着物は現在二束三文状態で値段つかないらしいです。とても素敵な着物なんですが着物のリサイクル店に持っていってもむっちゃ安いですね。箪笥が片付くからと整理する方も多いでしょうし、着物着るのも一人で切れない人も多いし、着るのにお金がかかりすぎてと手放す方も多い。これもまた時代の流れなんでしょうね。

それでなんですが、着物もチョゴリもほどいて、縫ったり、染め直してという作業をしています。

これらは大島紬と韓国のスッコサとを混ぜて縫い合わせています。もちろんポジャギの技法を使ってリユースしています。作品というよりは生地の良さがわかるようにと思っているんですね。大島紬は裏表が全く同じ。わからないんですよ。薄手、厚手もありますが、テキスタイルが独特で大好きな生地です。スッコサは透け感と張り感が大島と合わせてもしっくり来たので合わせているんですが、どんどんスッコサが薄くなって張り感がなくなって縫いにくくなってます。

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また別の話なんですが、漆器も古くて漆がはがれているものも頂いて、素材が良ければ塗りなおしてと思うんですが中途半端なものもあるんです。韓国のお膳やハンジバクという桶、障害者の方が作った木工など今、漆を塗りなおしています。

四角い皿は吹き漆を10回ほどプラスしたらこうなりました。

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これ障害者の方の作品なんですが元々がすごく良かったので、漆だけ塗ればもっと高級感ますなって思って作業したらやっぱりよくなりました。

シンプルな地味なことなんですが素材が良いのでどう料理してもうまくいくみたいです。

結局残るものは素材が良いものです。陶芸や、ガラス、金属、工芸はどうかなども考えてしまうんですが、布も寿命が短いですが、紙は残念ながら紙なのでもっと短いですね。プラスティックはどうか、アクリルはどうかと考えているとリユースが難しいです。

素材の知識が必要だと感じてます。昔ながらに残っている骨董を見れば答えは出てくるはずでしょうね。

こっちは素材はそんなよくないのですが、なんか捨てがたくて。どうしようかと考えています。

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有難いことに、捨ててもいいようなものはほとんど家には来ないのですよ。萩焼や骨董の茶器、真鍮など古くても捨てるまではいかず再利用できるものが多いので、どう料理できるかの技術を身に着けるのがこれからの目標となりました。

結局料理する技術なんですね、私に必要なものは。

 

sarone

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