この素藝ヌル会ってなんじゃッて思いませんか?ヌルってなんか変!とか。
韓国語でいうとのろのろというかとろとろというか、ゆっくりというかゆるりというか。ゆるキャラが流行っている昨今、美しく完璧なものより、なんか完璧でないほこっとするものに惹かれたりしませんか?素朴な身近なもので、ゆるりとまったりしている生活味といえばいいでしょうか。焦って作れるものでもないので、ゆるりと厳しくなくやっていきましょうってことです。
私なりの解釈だと、感覚的で言えば宮沢賢治なんですね。
正しく清くはたらくひとはひとつの大きな芸術を時間のうしろにつくるのです。ごらんなさい。向うの青いそらのなかを一羽の鵠がとんで行きます。鳥はうしろにみなそのあとをもつのです。みんなはそれを見ないでしょうが、わたくしはそれを見るのです。おんなじようにわたくしどもはみなそのあとにひとつの世界をつくって来ます。それがあらゆる人々のいちばん高い芸術です。
素藝ヌル会は金賢姫先生のもとで出会った4人が中心になっています。その一人が私です。そして一番の中心が安恵敬(アンヘギョン)先生です。安先生は「社団法人韓国文化芸術振興協会」のもとで素藝傳統工芸研究院を主宰していて講師認定資格の審査員もしています。その審査に受かった9名が加わって今年は13人です。少人数でいいんです。いいものを作れて仲良くゆるりとできれば。
でもゆるりとしているわけではありません。
展示会をするにあたって展示会場はKCDFギャラリーに決まったのですが、単にお金払ったら借りれますってところではなくて、企画案とこまごまとした書類を作成して認可が下りたら貸していただけるということになってます。書類作成の文章力というのは昨日今日でできるものではないので、頭使いますよ。
企画案は中心講師4人で決めてますが、これからは順に企画していってもらうことになると思います。
今回の企画は無彩色で花の刺しゅう入り、ポジャギはパターンのあるものと額装ものもするとアバウトなことを決めてタイトルを作りました。
「黒・白・花・褓」韓国語の発音が同じなのでもう一つ漢字で「黒白画報」って候補に挙げたんですが却下されちゃいました。
それから会員の方にお伝えして作品制作になります。それぞれの解釈でどんな世界観を作ってくれるかとっても楽しみで、また苦しみの時間が展示会まで続きます。一種、俳句の世界と同じです。お題があって発想をどう飛ばすか、夏井先生に添削してもらいたいほどです。
私個人のテーマはポジャギでもあり、アートもあり、和もあり、実用性あり、リユースもあり、オリジナリティーあり、とまあ欲張ったもの作りに挑戦しました。花の刺繍はこれには合わないので、花は違う形で投入して、お題に忠実は結構むずいですね。
これなに?????ご関心のある方はぜひ図録をお求めください。
また実際にご覧になりたい方は10月の東京池袋のキルトアンドステッチショーでも見る機会はあると思います。
日韓刺繍ポジャギ作家集団
第3回 素藝ヌル会展
「黑・白・花・褓 흑 백 화 보」
제3회 소예느루회展
한일 자수보자기 작가모임
「黑・白・花・褓 흑 백 화 보 」
会期:2019.4.17(水)〜22(月)
時間:10:00〜18:00
会場:仁寺洞/인사동「KCDFギャラリー/KCDF 갤러리」第2展示場
図録の販売もいたします。
1冊1万ウォンです。
韓国ソウル 仁寺洞
KCDFギャラリー
http://www.kcdf.or.kr/web/main/mainPage.do